公正証書遺言の必要書類一覧|作成前に準備すべきものをケース別に解説
吉原 武志
よしはら たけし
- 3級ファイナンシャル・プランニング技能士
【専門分野・得意分野】生命保険・ライフプランニング
【自己紹介】業界歴14年の経験を活かし、お客様お一人おひとりの生活環境や将来のご希望を丁寧に伺い、寄り添った提案をいたします。
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公正証書遺言の必要書類一覧|作成前に準備すべきものをケース別に解説
公正証書遺言の必要書類一覧|作成前に準備すべきものをケース別に解説公正証書遺言を作成するには、法的に定められた手続きを踏む必要があり、その準備段階でさまざまな書類が求められます。
必要な書類は、遺言書を作成する本人の状況や財産の内容、誰に財産を渡すかによって異なります。
生前のうちに不備なく準備を進めることで、スムーズな作成と将来の円滑な相続につながります。
この記事では、公正証書遺言の必要書類をパターン別に詳しく解説します。
【この記事でわかること】
・公正証書遺言の作成に必要な書類の全体像
・各書類の取得場所と準備する際の注意点
・書類準備から遺言が完成するまでの流れ
・手続きが難しい場合の対処法
公正証書遺言の作成で必要となる書類【パターン別一覧】
公正証書遺言の作成にあたっては、遺言者本人が必ず用意すべき基本の書類に加え、財産を渡す相手(相続人か、それ以外か)や、遺産の種類(不動産や株式など)によって追加で必要な書類があります。
誰に何を遺贈したいのか、ご自身の状況に合わせて、公正証書遺言の必要書類を確認し、漏れなく準備を進めることが大切です。
【遺言者本人】全員が共通で準備する必要書類
公正証書遺言の作成において、遺言者本人が準備する基本的な書類は以下の通りです。
まず、遺言者本人の確認のために、「①実印と発行から3ヶ月以内の印鑑登録証明書」、または「②運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き身分証明書」のいずれかが必要です。
また、遺言者と財産を受け取る相続人との続柄を証明するために、戸籍謄本も準備します。
【相続人・受遺者】財産を渡す相手によって変わる必要書類
財産を渡す相手が誰かによって、必要な書類は変わります。
相手が法律で定められた相続人の場合は、遺言者本人との続柄がわかる戸籍謄本が必要です。
一方で、相続人以外の人や団体に財産を渡す遺贈の場合は、相手の正確な情報を特定するため、受遺者の住民票を準備します。
例えば、兄弟の子である甥や姪に遺贈する際は、その住民票が必要になります。
【財産内容別】遺産の種類に応じて追加で必要な書類
遺産に不動産や預貯金、株式などが含まれる場合、財産を正確に特定するための追加書類が必要です。
不動産については、法務局で取得できる登記事項証明書(登記簿謄本)と、市区町村役場(東京23区の場合は都税事務所)で取得する固定資産評価証明書または固定資産税の納税通知書を準備します。
預貯金の場合は、金融機関名、支店名、口座番号がわかる通帳のコピーなどが必要です。
株式などの有価証券は、証券会社の名称や口座番号が記載された取引残高報告書などが求められます。
各必要書類の取得場所と有効期限の注意点
公正証書遺言の作成に必要な書類は、それぞれ取得できる場所が異なります。
書類によっては有効期限が定められているため、公証役場での手続き日を見据えて計画的に準備を進めなくてはなりません。
特に戸籍謄本や印鑑証明書は、早めに取得しすぎると期限切れになる可能性があるので注意が必要です。
事前に公証人と打ち合わせを行い、必要な書類の種類と有効期限を確認しておくとスムーズです。
戸籍謄本や印鑑証明書は市区町村役場で取得する
公正証書遺言の作成に欠かせない戸籍謄本や印鑑証明書は、お住まいの市区町村役場で取得できます。
戸籍謄本は本籍地のある役所、印鑑証明書は住民登録をしている役所の窓口で申請します。
マイナンバーカードがあれば、コンビニエンスストアのマルチコピー機で取得できる場合もあります。
郵送での請求も可能ですが、手元に届くまで時間がかかるため、余裕をもって手続きを行いましょう。
不動産関連の書類は法務局で取得する
遺産に不動産が含まれる場合に必要な登記事項証明書(登記簿謄本)は、その不動産を管轄する法務局で取得します。
直接窓口へ行く方法のほか、オンラインでの請求も可能です。
一方、固定資産評価証明書は、不動産が所在する市区町村の役所(東京23区の場合は都税事務所)で取得します。これらの書類は、不動産の正確な情報と評価額を遺言書に記載するために不可欠です。
発行から3ヶ月以内など有効期限がある書類に注意
公証役場に提出する書類の中には、有効期限が定められているものがあります。
特に、印鑑証明書、戸籍謄本、住民票、登記事項証明書などは、一般的に「発行から3ヶ月以内」のものを求められます。
遺言の作成準備を始めてから公証役場へ行くまでに時間がかかることもあるため、これらの書類は公証人との打ち合わせが進み、作成日が近づいたタイミングで取得するのが効率的です。
【相続発生後】亡くなった人の公正証書遺言を探す・閲覧する場合の必要書類
相続が発生した後、故人が公正証書遺言を残しているか不明な場合は、全国の公証役場で遺言の有無を検索できます。
この「遺言検索システム」を利用するには、必要書類を揃えて公証役場へ行く必要があります。
具体的には、故人が亡くなったことがわかる除籍謄本、請求者が相続人であることがわかる戸籍謄本、そして請求者自身の本人確認書類(運転免許証など)と印鑑です。
この手続きにより、遺言書の有無だけでなく、保管されている公証役場も判明し、その後の相続手続きを円滑に進められます。
【5ステップで解説】必要書類を準備してから公正証書遺言が完成するまでの流れ
公正証書遺言の作成は、一般的な流れとして5つのステップで進みます。
①誰にどの財産を渡すかという遺言内容を決定します。
②その内容に基づき必要書類を収集します。
③書類が揃ったら、公証役場に連絡して公証人と遺言内容の打ち合わせを行います。
④内容が固まったら、作成当日に立ち会う証人2名を探し、依頼します。
⑤最終的に、予約した日時に遺言者、証人、公証人が集まり、内容を確認して署名・押印し、遺言書が完成します。

書類集めや手続きが難しいと感じたら専門家への相談がおすすめ
公正証書遺言の作成には、戸籍謄本の収集や財産目録の作成など、煩雑な手続きが伴います。
特に、相続関係が複雑で多くの戸籍を集める必要がある場合や、不動産や株式など財産が多岐にわたる場合は、個人で対応するのが難しいケースも少なくありません。
このような場合は、司法書士や弁護士などの専門家に相談するのがおすすめです。
専門家は書類収集の代行から公証人との調整まで一貫してサポートしてくれるため、手続きの負担を大幅に軽減できます。
相続の不安を専門家と一緒に整理する「マネナビ」
「マネナビ」では、相続に関する漠然とした不安や疑問を整理し、次に何をすべきかを明確にするためのサポートを提供しています。
公正証書遺言の作成をはじめ、相続税の申告や不動産の名義変更など、相続にはさまざまな手続きが伴います。
ご相談内容に応じて、司法書士や税理士、弁護士といった専門家をご案内し、一人ひとりの状況に合った解決策を一緒に考えます。
マネナビの相続に関するサービスについては「マネナビの相続サービス」で詳しく紹介しています。
マネナビの相続に関するご相談事例
「マネナビ」には、相続に関するさまざまなお悩みが寄せられます。
遺言書の作成といった生前対策から、相続発生後の手続きまで、幅広いご相談に対応しています。
ここでは、実際に寄せられたご相談の中から、いくつかの事例を紹介します。
【事例1】何から始めるべきか分からなかった相続準備
親の相続に備える必要性を感じつつも、具体的に何から手をつければよいか分からず、不安を抱えていたというご相談です。
ご相談者様のお話を伺いながら、まずは相続の全体像と考えるべきことの優先順位を整理しました。
これにより、生前のうちに家族で話し合っておくべきポイントが明確になり、具体的な準備を進めるきっかけになった事例です。
【事例2】相続予定の実家の処分に悩んでいたケース
将来相続する予定の実家について、売却すべきか、賃貸として活用すべきか、あるいはそのまま保有し続けるべきか、判断に迷われていたケースです。
不動産相続における基本的な考え方や、それぞれの選択肢のメリット・デメリット、関連する手続きの流れなどを整理しました。
その結果、家族で話し合う際に検討すべき点が明確になり、方針決定の一助となりました。
親の家の相続については「親の家を相続したらまず何をする?」で詳しく紹介しています。
【事例3】子どものいない夫婦の相続への不安
お子さんがいないご夫婦から、自分たちのどちらかに万一のことがあった場合、財産がどうなるのか分からず不安だというご相談がありました。
法律上の相続人の範囲を確認し、このケースでは配偶者と兄弟が法定相続人になる可能性を説明しました。
そのうえで、遺言書作成などの生前対策についてご案内し、安心して備えを進められるようになった事例です。
子供のいない夫婦の相続については「子供のいない夫婦の相続」で詳しく紹介しています。
【事例4】自社株の相続について悩んでいたケース
会社を経営されている方から、保有する自社の株式を後継者である子どもにどう引き継がせるべきか、長年悩んでいたというご相談です。
円滑な事業承継には、相続と贈与の両方の観点から検討する必要があります。
それぞれのメリット・デメリットや税金の問題などを整理し、ご自身の会社やご家族の状況に合った方針をじっくり検討できるようになった事例です。
公正証書遺言の必要書類に関するよくある質問
ここでは、公正証書遺言の必要書類に関して、特に多く寄せられる質問とその回答をまとめました。
作成時の書類の取得場所から、相続発生後の遺言書の検索、費用の目安まで、疑問解消にお役立てください。
- Q公正証書遺言の作成に必要な書類はどこで取得できますか?
- A
主に市区町村役場や法務局で取得します。
具体的には、戸籍謄本や個人の印鑑登録証明書は市区町村役場、不動産の登記事項証明書や会社・法人の印鑑証明書は法務局で取得可能です。
作成する遺言の内容によって必要な書類が異なるため、事前に公証役場に確認するとスムーズです。
- Q亡くなった親が公正証書遺言を残しているか調べるには、どんな書類が必要ですか?
- A
遺言検索システムを利用します。
故人の死亡が記載された除籍謄本、ご自身が相続人だと証明できる戸籍謄本、そして申請者本人の身分証明書と印鑑が必要です。これらの必要書類を持参し、お近くの公証役場で手続きすれば、全国の遺言を検索できます。
- Q必要書類の取得費用は合計でいくらくらいかかりますか?
- A
数千円程度が目安です。
内訳は、戸籍謄本(1通450円)、印鑑証明書(1通300円前後)、不動産の登記事項証明書(1通600円)などの実費です。取得する書類の種類や通数によって合計費用は変動しますが、一般的には1万円以内に収まることが多いです。
マネナビが選ばれる3つの理由
相続に関する悩みは多岐にわたり、何から手をつければよいか分からないと感じる方も少なくありません。
マネナビは、そのような方々が安心して相談できる窓口として、3つのことを大切にしています。
理由1:結論を急がず、考えるべき順番を整理する
相続の悩みは、すぐには答えの出ない問題も含まれます。
マネナビでは、いきなり結論や対策を提示するのではなく、まずはお客様の状況を丁寧にヒアリングし、不安の根源にある課題を特定します。
そのうえで、今考えるべきことと、後で検討すればよいことを切り分け、思考の整理をお手伝いします。
理由2:利用者のペースを尊重し、落ち着いて考えられる環境を提供する
相続や老後のお金の話は、時に不安を伴うデリケートなテーマです。
だからこそ、過度に危機感を煽ったり、特定の結論を急がせたりするようなことはいたしません。
ご相談者様一人ひとりのペースを尊重し、安心してじっくり考え、ご自身にとって最善の選択ができるような環境を提供することを心がけています。
理由3:一人で抱え込まずに済む相談窓口としての役割を担う
相続問題は複雑で、家族間でも話しづらいことがあります。
多くの方が「誰に相談すればいいのか分からない」と感じ、一人で悩みを抱え込みがちです。
マネナビは、そうした方々のための最初の相談窓口としての役割を担います。
お話を伺い、必要に応じて最適な専門家へおつなぎすることで、問題解決への第一歩をサポートします。
まとめ
公正証書遺言の作成をスムーズに進めるためには、事前の準備が重要です。
遺言者本人に関する書類のほか、財産の種類や渡す相手に応じて、さまざまな必要書類を揃えなくてはなりません。
もし書類の収集や手続きに不安を感じる場合は、一人で抱え込まず専門家へ相談することも有効な選択肢です。将来の円滑な相続のため、不備のない遺言書の作成を目指しましょう。
自分の場合はどう考える?
不安を整理したい方へ
記事を読んで「自分のケースではどうだろう?」と感じたら、状況を整理するところから始められます。